M2052制振合金は振動応力を直接受けることで振動エネルギーを吸収する。そのため、振動伝達経路に直接挟む(直列挿入)方法と振動伝達経路にダンパーとして置く(並列挿入)方法がある。また、並列挿入では金属板表面にシート材を張り付けることで制振鋼板のような複合型制振材料の機能を追加する方法もある。
自由な形状を制作でき、振幅依存が単純で使いやすいM2052は応用できる範囲が広いと言える。しかし地震のような大きなエネルギーを吸収できるわけではなく、また、ゴムや樹脂で十分な対策が可能である分野では採用されない。
M2052制振合金は音響装置や画像装置の分野で応用が始まり、次第に加工機械のビビり対策、面粗度の向上対策の分野へと広がっている。